本書には、五十数年前に生まれた、重症心身障害児の長女恭子を挟んで、悩みつつ歩んだ夫と家族と私の歩みや、同時代を生きた障害者や家族たちの踏ん張りや苦労をお伝えしながら、今、やっと獲得できた恭子の幸せな生活をお伝えしたいと思います。
はじめにより 下郡山 和子
何もできないと思われている重症心身障害者が、地域の中で充実した生活を送る実践を見たり、触れ合ったりすることで、住民の意識は変わる。
「下郡山さんはいい人生を送っていますね」と声をかけたくなる。恭子さんがいたからこその充実した人生なのですね。「恭子と汗をかきながら」重ねてきた素敵な人生。
この本の共同執筆者は、恭子さんだと思う。すべての人に生きる勇気をもたらしてくれる本である。
解説より 浅野 史郎
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